【元留学生インタビュー】株式会社吉野家 / 経営を任せられる外国人材を育てる 2 / 2

吉野家オフィスにて、グェン ズィ ホアン さん(左)と関 直道 さん(右)

https://www.yoshinoya.com/company/

<取材先>

株式会社吉野家 営業部 店長 グェン ズィ ホアン さん

 

前回は、採用担当者にお話をお伺いしましたが、今回は実際に吉野家で働く外国籍人材をインタビューさせていただきました。元留学生のグェンさんは、人に喜んでもらえる仕事として外食産業にやりがいを感じられています。そして、日本を代表する企業の一つ、吉野家で学んだことを世界に発信していきたいと考えています。そんなグェンさんが学生時代に吉野家を就職先に選んだ理由、入社してからの苦労や仕事のおもしろさについてお話を伺ってきました。普段皆さんがするアルバイトとは違う一面をお伝えいたします。

 

■営業部 店長 グェン ズィ ホアン さん

吉野家という日本で伝統的な企業で、日本人の仕事の仕方を学び、いずれはその心を世界に広げたい・共有したい。

吉野家に入社した経緯を教えてください。

2016年の4月に友人から紹介してもらったことがきっかけです。もともと大学時代は飲食店でアルバイトをしており、毎日楽しく過ごしていました。お店が忙しくても、元気な声を出して、良いサービスをすることで、お客さんが喜んでくれることがやりがいでした。吉野家の選考では、関さんが当時私が住んでいた青森まで来ていただき、個別に面接をしていただきました。吉野家ではたらくことができれば、必ず成長できるし、様々なことが学べると考えていました。私は、吉野家という日本で伝統的な企業で、日本人の仕事の仕方を学び、いずれはその心を世界に広げたい・共有したいと考えています。

 

現在のお仕事について教えてください。

入社後、アシスタントマネジャーとなり、今店長になって3ヶ月経ったところです。仕事が大変なところもありますが、みんなとコミュニケーションを取って、店舗を運営しています。私がいる店舗には、アルバイトで中国籍のスタッフが2名います。もう1名いる日本人学生を除けば、私より年上の30〜40代の方ばかりの店舗です。そのため、人間関係を作ることには気をつけています。

 

仕事をしていて困ったことはありますか?

店舗スタッフとの信頼関係構築だと思います。私は忙しくなる昼に出勤していることが多いのですが、深夜も店舗は営業しています。私も新人時代に深夜に仕事をする経験をしました。そのとき、相談できる人もいないですし、心細いこともありました。その経験から、深夜もアルバイトスタッフの方にしっかり店舗運営をしていただけるように、一緒に深夜の時間に勤務することから始めました。吉野家では先輩になる彼らに分からないことをいろいろ聞きましたし、彼らが感じている不満も聞きました。お互いにコミュニケーションを取ることで、信頼関係を作ることができました。

また、私自身は吉野家でアルバイトをした経験はなく、入店当初はアルバイトスタッフの方が、スキルが高い状態でした。「肉盛り」という牛肉を盛り付ける作業は熟練の技術が必要で、店舗でリーダーシップを発揮するためには、調理スキルを高めることが重要でした。まだまだ練習が必要ですが、技術向上に努めたいと考えています。私にとって、分からないことだらけで仕事が始まりましたが、店舗のスタッフ一人一人とコミュニケーションを取りながら、仕事を覚え、信頼関係を構築することができたと思っています。だからこそ、みんなしっかりルールを守って、仕事をしてくれているのではないかと思っています。

 

入社前と入社してからで何かギャップはありますか?

日本の働き方は調べていたので、”ホウレンソウ”などの言葉は聞いたことはありましたが、実際に勤務して初めて本当の意味が分かりました。吉野家には、マニュアルがあるのですが、マニュアルにないケースもあります。学生時代は自分の責任で判断できたのですが、入社してからは自分の判断が、会社の判断となり、問題があれば会社の責任になってしまいます。自分では良かれと思って行動した結果が、思いもよらない状況になり、慌てた経験があります。上司に相談せず、勝手に対応してはいけないことを肌で感じました。また、上司と面談する時には、積極的に悩みを話したり、分からないことについて聞いています。すぐに聞かなければ、問題が大きくなり、もっと困ることになるのです。上司は時間をかけて、丁寧に対応してくれますし、だからこそ仕事を頑張ることができます。

 

成長できる環境がある。

仕事のやりがいについて教えてください。

1つの店舗を任されているので、その責任を果たすことです。東京では2020年にオリンピックがあります。これは吉野家のサービスを世界の人たちに知らせるチャンスだと思っています。私は、そのような機会をチャンスに変え、吉野家ブランドを世界に伝えたいと考えています。もちろん、私の母国ベトナムにも良いサービスを広げていきたいと考えています。だからこそ、今は仕事が大変でも、自分に任されたことをしっかりこなしたいです。

 

吉野家ではたらく魅力について教えてください。

吉野家では、上司や先輩、皆さん話をよく聞いてくれて、仲が良いと思います。困ったら、いつでも相談にのってくれるし、アドバイスは勉強になることが多いです。だから、私は成長できる環境があると思います。これまでに、リーダーシップやマネジメントについて学びました。私自身、その学びを活かして、店舗スタッフの強みを活かすことを意識しています。みんなが活躍できることで、マネジメントが上手くいくと思います。

 

留学生の皆さんへメッセージをお願いします。

日本ではたらくことは、良い経験だと思います。様々なことを学べるチャンスです。良いところを学んで、母国をはじめ、海外に日本のノウハウやサービス精神を持って行きましょう。もう一つ、就職活動に関するアドバイスです。私は、給与はあまり見ずに、会社概要や雰囲気、企業が成長できそうかを見るようにしていました。それは、私自身が就職してから頑張れるかどうか考えるためです。面接をしたり、会社訪問をしたら、様々な情報を得たり、感じたりすることができます。皆さんも、そのような情報をしっかり見て、良い就職をしてほしいです。

 

ありがとうございました!

 

(インタビュー・記事:田村 一也、佐藤 亮介)

 

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