【留学生就活ノウハウ】日本で転職する
by Kazuya Tamura 1月. 4, 2019
■日本で転職する:
日本にめでたく就職できたとしても、必ずしも、その企業が自分に合うとは限りません。もちろん、初めての就職活動でも、自分に合う企業に就職するために「自己分析」や「業界(企業)研究」は重要です。しかし、実際に入社して分かることが多いのも事実です。まずは、ネガティブな状況が一時的なものなのか、解決が困難なものなのかを考える必要があります。それは、どの企業に就職しても、慣れるまで上手くいかないことは多いためです。これは日本人も同じです。すぐに辞めてしまうと、次に就職活動をしたときに採用され難くなるのが日本企業の特徴です。採用され難くなるのは、日本企業が長く働いてくれる人を好むため、すぐに会社を辞めた人は、また同じようにすぐに会社を辞めてしまうだろうと考えるためです。しかし、やはり転職しないと今の状況を変えることができない人もいると思います。では、どうやって転職活動をしたらよいのか?
まず、転職活動をするために必要な書類は、新卒で就職活動をするときと少し変わることを知らなければなりません。具体的には「職務経歴書」という、皆さんの仕事経歴を書く書類が増えます。「履歴書」は名前などの基礎情報に加え、どこの大学や企業に所属していたのかを書く書類です。「職務経歴書」は「どんな企業で」「どんな仕事をしていたのか」「そこでの成果や仕事を通して身につけたことは何か」などをまとめます。海外のレジュメ(Curriculum Vitae)とも少し異なるので、Webからフォーマット(サンプル)をダウンロードして書くことをオススメします。
次に、選考についてです。新卒であったような筆記試験を行う企業は少ないです。ただし、性格を知るために適正試験を行う企業はあります。
最も違うのは面接です。基本的に個人面接が中心です。転職における面接では「転職理由」「希望年収」「入社時期」などが、新卒採用ではなかった質問です。それぞれ少しずつ解説します。
まず「転職理由」ですが、これは「なぜ会社を転職したいのか?」を聞かれるのですが、重要なことは”転職して解決できる内容なのか?”です。例えば、残業時間が毎月60時間あるので、それを短くしたいであれば、転職で解決できるかもしれません。しかし、残業をゼロにすることはできません。「残業をしたくないから」では、転職理由として、面接を受ける企業は納得しないでしょう。同じように「年収を上げたい」という転職理由も注意が必要です。必ず業界平均を把握しておくことが重要です。例えば、日本の上場企業で働く30歳の年収は、だいたい500万円くらいだと思います。それを理解せずして、例えば「自分のスキルであれば、年収1,000万円以上が適当だ」と言っても、企業によっては理解してもらえません。エンジニアなど、仕事に対する金銭的価値が高く、かつ人材が不足している職種では、日本企業全体の平均より高い報酬がもらえる可能性があります。
次に「希望年収」です。今、申し上げたように、この質問では”年収相場の理解”が重要になります。なぜなら、希望年収が支払えないと分かったタイミングで、企業は不採用の判断をする可能性が高まります。ベンチャーや一部のIT企業、成果報酬の比率が高い企業を除いて、日本では、まだまだ年功序列システムがあったり、役職給の比率が大きい日本企業が多いのが現状です。つまり、入社して長く働くことで給与が上がる企業が多いのです。そのような状況があることを注意しましょう。
最後に「入社時期」です。転職希望者の採用は、企業は年中行っています。つまり、早く入社できれば早いほうが嬉しいのです。新卒採用のように、同じ時期に一斉に入社してもらい、研修をすることは少ないです。そのため、入社できるタイミングが重要になることがあります。例えば、現在も仕事をしている方であれば、転職先が決まった後で退職したいことを企業に伝えます。多くの場合、企業から辞めないように引き留められます。そして、何度か上司や人事、役員と面談をした後、退職日が決まるのが一般的です。さらに、その後は仕事の引き継ぎがあります。日本企業は組織で仕事をするので、誰かがいなくなれば、それをフォローする人に仕事を引き継ぐ必要があります。このように、転職先が決まったとしても、転職するまでに2-3ヶ月の期間が必要になることが多いです。一方で、すでに会社を辞めている人は、すぐに入社できる状態です。多くの日本企業は毎月1日を入社日としていると思います。新しく入社する人の机やPC、企業によっては制服など、受け入れる準備が最低2週間はかかることが多いですが、1ヶ月以内の入社を企業が希望することが多いでしょう。これに対して、例えば「入社前に旅行をしてから入社したいので、2ヶ月後に入社します」と回答してしまっては不採用の可能性が高まります。企業は、もし同じレベルの人材が他にいたら、先に入社できる人に内定を出します。細かいことですが、転職活動では、新卒採用(就職活動)では質問されなかったことが聞かれますので、注意が必要です。
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