【企業インタビュー】ソフトバンク株式会社 / 変化を楽しみ挑戦し続ける人材を世界中から
ソフトバンク株式会社は「情報革命で人々を幸せに」を経営理念に掲げ、通信事業からロボット事業まで幅広いビジネスを国内外で展開しています。世界中から優秀な人材が集まる理由は何なのでしょうか?そして、常に変化し続ける企業で働く魅力とは?そのヒントを探るべく、インタビューしてきました。
ソフトバンク株式会社 人事本部 採用・人材開発統括部 人材採用部 採用推進課 課長 小山亮さん
ソフトバンク株式会社 人事本部 採用・人材開発統括部 人材採用部 採用企画課 上田祥子さん
ソフトバンクロボティクス株式会社 プロダクト本部 ソリューション統括部 ソリューション戦略部 張珮青(チャン ペイチン)さん
まずは、人事本部のお二人にお聞きします。
近年の外国人採用状況と今後について教えてください。
ソフトバンクの事業成長に貢献してくれる優秀な人材であれば、国籍や言語にとらわれずに採用したいという方針です。アメリカ、インド、イギリス、シンガポールでの海外採用も実施しており、結果として、毎年新入社員のうち約1割程度が外国籍社員となっています。
現在は日本語でのコミュニケーション能力が必須となっており、国内でキャリアを積んでもらったのち、海外との橋渡し役となるような人材に成長してもらえることを期待しています。ただそのためのレールを用意している訳ではないので、自分で機会をつかむ必要があります。
一方で、語学以上に専門スキルが求められるエンジニアなどのポジションもあります。今後は特にAIやDeep Learning等の専門知識を持った人材の獲得により力を入れていきたいと考えていますので、英語での受け入れ態勢も整えていきたいです。
社員に求める素質や人物像は何でしょうか?
国内採用・海外採用問わず「ソフトバンクの変化を楽しみ、挑戦し続けられる人」を求めています。また、面接では「ソフトバンクバリュー」と呼ばれる「No.1 挑戦 逆算 スピード 執念」の5つの指標に照らし合わせて、学生を見ています。
さらに、変化の多い会社ですので、それに対応できるかどうかがとても重要です。異なる環境への適応力があるという意味で、外国人や留学生には強みがあるのではないでしょうか?彼らがいることで、会社によりダイバーシティが生まれることを期待しています。
これから日本で就職活動を行う留学生・外国人へのメッセージをお願いします。
就職はゴールではありません。就職した後に、自分のキャリアをどうやって描くのか、自分がどう成長していきたいのかを意識して、就職活動を行って欲しいです。また、就職活動はあくまで学生と企業のマッチングですので、本当に自分が共感して働きたいと思う企業であるかどうかを知ることが大事です。特に外国人や留学生は日本企業と接点を持つのが難しいと思いますが、限られた時間の中でも、その会社や社員が何を実現したいと考えているかをしっかり聞いて、それが自分の価値観に合うのかどうかを整理して欲しいと思います。
次に、外国籍社員の張さんにお聞きします。
就職活動と御社を志望した理由について教えてください。
卒業後、海外で経験を積みたいと考えていました。日本人の友人に、最近日本企業が外国人を積極的に採用していると聞き、1ヶ月間日本に滞在して就職活動を行いました。最終的に30社にエントリーし、10社面接に進み、3社から内定をいただきました。エントリーシートは日本人の友達にアドバイスをもらい、面接は面接官にフィードバックしてもらうなどしていました。
ソフトバンク株式会社との出会いは「東京サマーキャリアフォーラム」です。企業を選ぶにあたって「変化を求めていること」を最も重視していました。なぜなら、日本企業はこれまでの伝統的な企業文化から脱却し、グローバルな競争に打ち勝つための変化の過程にあるからです。また、説明会で聞いた「情報革命で人々を幸せに」という経営理念に魅力を感じ、この会社を志望するようになりました。
流暢な日本語ですが、日本語はどこで習得されたのですか?
専攻ではありませんが、大学で日本語を勉強していました。しかし、弊社に入社するまでは日本に長く滞在したことはありませんでした。内定をいただいたときは、まだたどたどしい日本語でしたね(笑)普通に会話はできましたが、長いレポートを書くことには支障がありましたし、先輩にメールの間違いをよく指摘されていました。入社後、周りの方に教えてもらいながら、今のレベルまで上達しました。
最近部署を異動したとお聞きしました。
2014年春に新卒で入社してから、人事本部で新卒採用担当を3年半勤めました。その後、2017年秋にジョブポスティング(社内公募制度)に応募し、現在のソフトバンクロボティクス株式会社に配属となりました。現在の配属を希望したのは、人事本部で弊社の魅力や大変なことを伝える中で、自分もビジネスの最前線に立って、現場の社員の声に触れ、会社の未来について考えたいと思ったからです。
現在の職務内容やワークスタイルについて教えてください。
ソフトバンクロボティクス株式会社の中には、法人営業・個人営業・プロモーション・開発・アフターサービスの部門があり、私はアフターサービスの部門で、収益計画策定と予実管理などを行なっています。バックオフィスとしての機能もあり、過去の経験が働き方改革等を行う上で役に立っています。
ワークスタイルはかなり自由です。各部署によって出社時間が異なります。私の部署では基本的には午前10時出社です。ヨーロッパ側とのミーティングがあるため、朝は遅めの出社になっています。スーパーフレックスタイム制をとっていますので、この時間オフィスにいないといけないということはありません。
日本企業で働く中で苦労したこと、嬉しかったことなどはありますか?
(1)言葉の壁と(2)学生から社会人への切り替えの難しさです。入社前にもビジネス日本語を勉強していましたが、慣用句や社内用語などは難しかったです。また、新人研修のときに、エレベーターの入り方など日本でのビジネスの常識を勉強して驚きました。しかし、そうした難しさを乗り越え、ビジネスのシーンで実践するうちに、先輩からの信頼も高まっていきました。
そうして、仕事を任せられるようになったときが一番嬉しいですね。例えば、今の部署で人事について相談を受けることがあります。人事本部にいた頃は大変でしたが、その時の経験が今に生かされていると思うと、あの時に頑張って良かったなと思います。
御社で働く魅力について教えてください。
若手だから女性だから外国人だから、と制限されることはありません。外国人として日本企業で働く一番の不安は、自分の能力が発揮できる場所があるかどうかだと思います。弊社ではそのような不安は全くありません。今の部署でも前の部署でも「何に興味がありますか?」と良く聞かれます。自分で「やりたい!」と言って、成果を出せば、色々な仕事を任せてくれます。最近も、Pepperのグローバルファイナンスマネージメントを行うことになり、上司も後押ししてくれています。
これから日本で就職活動を行う留学生・外国人へのアドバイスをお願いします。
「外国人だから」を言い訳にしないことです。そして、国籍と言語以外の強みをアピールして欲しいです。私も昔は中国語や英語を活かした仕事をしたいと考えていましたが、言語はあくまでツールです。皆さんには、語学力を活かして何をしたいのかを考えて欲しいですね。そうすれば、企業とのミスマッチも減ると思います。
ありがとうございました!
(インタビュー・記事:渡邉絵理、若林親正)