【外国人社員インタビュー】株式会社パソナ / 人の人生を変える瞬間に立ち会う遣り甲斐(2/2)

インタビューを受ける株式会社パソナの李 妍暻さん

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今回取材させていただいたグローバル事業本部は、3割が外国籍社員で構成され、海外人事・給与関連のアウトソーシング、グローバル研修、人材紹介サービスを通じて、日本企業のグローバル化を支援しています。本日は、グローバル事業本部でチーム長をされている、韓国出身の李(イ)さんにインタビューをしてきました。

 

常務執行役員 グローバル事業本部長 市川 知之(イチカワ トモユキ)さん

グローバル事業本部 グローバルサーチ事業部 第3チーム チーム長 李 妍暻(イ ヨンギョン)さん

 

会社の印象がとても良かったので興味を持ち始めました。

 

どのような経緯で御社に入社されたのですか?

韓国の大学で日本文学を勉強し、卒業後は、韓国にある日系企業で3年間不動産の仕事をしていました。その後、新しいことにチャレンジしたいと思い、日本の大学院に進学しました。学部生の時に交換留学とワーキングホリデーで日本で生活をしたことがあったため、海外で働いてみたい、日本で就職したいとは長い間考えていました。

大学院生の時に、パソナのグローバル事業本部で働いている友達に偶然会い、日本で働きたいと相談したのが、パソナを知った最初のきっかけです。そして、実際に転職相談のために会社を訪れた際、会社の印象がとても良かったので興味を持ち始めました。私のように日本で就職をしたい外国人の就労支援をするグローバル事業本部の仕事は、人の役に立ちますし、私のように困っている学生を助けることができます。

 

就職活動で苦労したことはありますか?

就職活動には時間がかかりましたし、情報収集に苦労しました。就職活動する前に日本の新卒採用は独特だとは聞いていました。実際、例えば先輩との座談会や質問会に3、4回行って、その後やっと面接に進めるという会社もありました。論文執筆と就職活動を両立しなくてはならず、アルバイトもしていたので時間のゆとりがありませんでした。

また、大学院では社会人も多かったので、就職活動をしている人が少なく、情報がなかなか手に入りませんでした。周囲に相談できる人がいなかったのでES(エントリーシート)対策や面接は大学のサービスを利用したり、1人で練習したりしていました。

一方で、色々な企業を見ることができたことは楽しかったです。例えば、オフィスの中を案内してもらったり、働いている社員の方と話したりする機会は実際働き出すとなかなかありません。

全く外国人の採用を考えていない企業が実は9割以上。

 

どのようなサポートがあれば良かったですか?

留学生は自分の知っている企業を真っ先に受けがちなので、B to Bのあまり知られていない優良企業を見逃していると思います。私もそうでしたが、留学生の間では知られていないけれど、優良な企業の情報をもっと入手する手段が必要だと思います。

外国人を採用する企業が増えたとはいえ、全く外国人の採用を考えていない企業が実は9割以上です。学生はその事実を知らず、時間だけが過ぎてしまうことがあります。外国人を積極的に採用している隠れた企業の情報提供があれば、効率的な就職活動ができ、雇用ミスマッチは減ると考えています。

 

学生は、どこに注目すれば優良企業だと分かるのでしょうか?

私自身、パソナに入社して、多くの優良企業を初めて知りました。 業界のシェアNo1、福利厚生、会社の歴史や規模、堅実なビジネスを展開し、社員を大切に育て上げる優良企業が多いことに気づきました。

JOB博韓国に出展してくださるB to B企業の多くを学生は聞いたことがないかもしれません。学生に優良企業であることを伝えるために、ここ5年間で離職率が0%であることをはじめ、海外の売り上げ比率が高いこと、韓国と日本を行ったり来たりできる特別なポジションがあること、韓国人の社員がいるために生活や仕事の相談ができること、多国籍の社員が多くいること、特定の分野ではトップであることなどを伝えています。

 

現在の業務内容とワークスタイルを教えて下さい。

法人営業として、国内で外国人を採用したい企業に人材を紹介したり、日本人で、海外で働きたい方々の就職を支援しています。また、国内にいる留学生と外国人の採用意欲が高い企業をマッチングするイベント、JOB博の運営を行なっています。さらに昨年からは、韓国から日本に直接就職したい学生の就労支援も行なっています。

残業は時期にもよりますが、遅くまで残業してしまうと次の日に集中できなくなってしまうため、自分で帰宅する時間を決めています。平均すると19時頃には帰っています。仕事が少ない時は17時半には会社を出ています。週末は基本的に休みです。

 

良くも悪くもみんな一緒という企業文化。

 

日本企業で働いてみて驚いたことはありますか?

驚いたことは色々あります。一番、違うなと感じたのは、良くも悪くもみんな一緒という企業文化です。良いところで言うと、助け合いの精神や心遣いです。特に、自分の時間を犠牲にし、先輩が責任持って後輩を育ててくれる点は韓国とは異なります。例えば、成績が伸びないメンバーがいると誰かが相談にのってくれ、みんなで盛り上げていこうとします。これは本当に日本企業の強みです。

一方で、これに戸惑う外国人は多いと思います。どのように行動すれば日本企業で評価されるのか、理解するのに時間がかかりました。韓国は激しい競争社会なので、成果を出してこその世界です。「与えられたノルマを達成したら全て終わり」という風潮があります。自分で勉強して、自立しないと誰も助けてくれません。先輩も自分の競争相手です。

日本企業は、成績だけでなく、どう周りと協力しているか、どれだけ部署に良い影響を与えたか、どれだけ人に頼りにされているか、総合的に評価します。

 

働いていてどのような時に遣り甲斐を感じますか?

私の仕事は、留学生が憧れる仕事であり、彼らの役に立てる仕事だと思っています。特に、JOB 博韓国を運営している時は、ワクワクし過ぎて「早く会社に行って、学生を集めて、面接したい!」という日があります。それぐらい、本当に遣り甲斐があって心から楽しいなと思える仕事をさせていただいています。

心遣いの文化。

 

御社で働く魅力はなんですか?

心遣いの文化があります。3年半働いてみて、人を助ける、後輩の面倒を見るなど、私も気づかないうちに身についたものがあると思います。他の人から相談があると、「一緒に解決してあげたいな」「みんなで力を合わせたいな」などと思えるようになり、人間として成長できた部分があります。

企業理念である、社会の問題を、ビジネスを通じて解決していくということは難しいと考えていました。しかし、この仕事を通じて自分の仕事が社会貢献につながり、誰かの役に立っているという実感を得ることができました。韓国で不動産を売っていた時とは違い、キャリアという人の人生を変える瞬間に立ち会えるところに仕事の楽しさを感じています。

 

今後の目標を教えてください。

海外の人材に対するニーズはこれからも高まっていくと考えています。韓国にとどまらず他の国から日本に来たいと思っている優秀な学生さんが多くいると思いますので、そのような学生を巻き込んでイベントを企画していきたいです。

 

これから日本で就職活動を行う外国人留学生に対してアドバイスをお願いします。

留学生の就職活動は日本人以上に大変だと思いますが、まずは日本の新卒採用の仕組みを理解しておくことが重要だと思います。

私の周りを見ていても、「絶対に日本で就職したい」と考えている学生は日本で就職できています。一方で、帰国してもいいし、日本に残ってもいいという気持ちで就職活動をしている学生は就職活動で苦労しています。本当に自分は日本で就職したいと思うのであれば、たくさん情報収集して、自ら企業に足を運ぶことが大切だと思います。実際に企業を訪問すると印象が変わることがあるので、実際に見に行くことは重要です。また、自分の熱意をしっかりアピールできれば、希望している企業に行けるのではないかと思います。

 

ありがとうございました!

(インタビュー・記事:渡邉絵理、若林親正)

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