【外国人社員インタビュー】株式会社モスフードサービス / 夢は日本独自のハンバーガーを世界中に広める(3/3)
https://www.mos.co.jp/company/
株式会社モスフードサービス(以下「モスフードサービス」)は、「モスバーガー(MOS BURGER)」を中心に、フード事業のフランチャイズチェーンの展開やマネジメントを行っている会社です。海外にも8つの国と地域に展開しており、今後さらに海外展開を加速していきます。第2〜3回目は、モスフードサービスの海外展開を支える外国籍社員の方へのインタビューです。最後は、オーストラリア出身のアリ トビーさんにお話を伺いました。
人材開発部 人事グループ グループリーダー 永井 真美 さん
人材開発部 人事グループ チーフリーダー 松山 麻衣子 さん
国際本部 国際営業部 リーダー 林 龍慧(リム リャンフェイ) さん
国際本部 国際営業部 リーダー TOBY ALI(アリ トビー)さん
ご経歴を教えてください。
私はオーストラリアのアデレードで生まれ、大学ではコミュニケーションとメディア関連のマネジメントについて学びました。卒業後はワイン会社に勤め、ブランディングやプロモーションの仕事をしていました。それからワーキングホリデーを使って日本に来たのですが、思っていたよりも長く滞在することになり、妻と出会い、子供もでき、そのまま住むことになってしまいました(笑)群馬県の英語学校で管理職を務めたのち、たまたま目にした求人を見て興味を持ち、モスフードサービスに転職しました。「どうしたらモスバーガーのような、日本独自のハンバーガーを西洋に広められるか」というテーマに惹かれたのです。
西洋のハンバーガーとの違いはなんなのでしょうか?
日本のハンバーガーは、新鮮さ、ヘルシーさがあり、 単なるファストフードとしてではなく、きちんと栄養を摂れることが魅力だと思っています。商品のデザインやプロモーションに対しての細かい気遣いにも、とても日本らしさを感じます。
現在はどのような仕事をされているのですか?
働き始めて10か月ほどなので、今はまだ研修が多いのですが、オーストラリアで販売する商品の開発や、西洋文化圏でモスバーガーを広めていくための戦略について考えています。日本特有の接客や気遣いといった魅力をどのように活かしていけるかというのが大きなテーマになっています。
また、オーストラリアの店舗全体のマネジメントを担当しているので、日本でのやり方をどこまで応用できるのかを見ながら、メニューや材料の違いに合わせて、店頭でのオペレーションを調整するのが私の仕事です。
日本と海外の店舗を比較してみて、違いがあれば教えてください。
日本の店舗では長年勤務している方ややりがいを持って働いている方が多いです。一方オーストラリアでは、ハンバーガーショップで働くということが社会的な評価を得ていない面もあり、若い人たちが短期で働きに来るケースが多いです。そのような店員が責任感を持てるようにすることは、課題の一つだと思っています。ただ、ファストフード店で働くことに対するステレオタイプなイメージも、少しずつ変化してきているように感じます。店舗や人材のマネジメントに求められるスキルは個人のキャリアとしても役立つものですし、そのような能力を持った人材を求める企業も増えてきています。
日本企業で働く中で、難しさを感じたことはありますか?
やはり、日本語は難しいなと思います。通常の会話は問題ないのですが、敬語などはまだ思うように話せません。ただ、会社の皆さんはとても理解のある方ばかりなので、うまく伝えられなくても親切にサポートしてくれます。また、ビジネスのマナーについても今以上に学びたいと考えています。名刺交換の仕方、座る位置(席次)など、細かいところに気を配るのは大変ですが、興味深くもあります。
普段はどちらの言語でコミュニケーションを取っていますか?
入社した際の面接は、簡単な日本語を使って行われました。仕事中は相手によって日本語と英語を使い分けていますが、国際営業部にいるためコミュニケーションは取りやすいです。
日本とオーストラリアでは、どちらが働きやすいと感じますか?
まず、時間に厳格な日本の文化は好きですね。オーストラリアの時間感覚はもっとアバウトなので、現地に行く際は気をつけなければいけません(笑)また、議事録などがきちんと用意されているので、ミーティングが進めやすいのも良いと思いました。西洋圏では正確な議題がない分、色々なアイデアが生まれてくるという良さもありますが、日本の形式も気に入っています。
一方で、オーストラリアでは定時に帰るのが当たり前なので、日本に比べてプライベートの時間を十分に取ることができる点は良いと思います。ただ、きちんと仕事を終わらせるまで帰らない日本のスタイルにも共感しているため、その中間でバランスのとれた働き方ができれば良いと考えています。
今後の目標を教えてください。
日本発のハンバーガーやその文化を伝えていくことに、とてもやりがいを感じています。アメリカのスタイルだけではなく、日本独自のユニークなハンバーガーをもっとたくさんの人に体験してほしいです。海外の店舗では、現地オリジナルのメニューもありますが、ライスバーガーなど、日本でもお馴染みのハンバーガーも提供しています。
オーストラリアには既に固定化したハンバーガーのイメージがあるため、それをいかに更新していくかというのが私のミッションだと考えています。現在はブリスベンとゴールドコーストに3店舗ずつ店舗がありますが、より多くの店舗をオーストラリア全土で展開していきたいと考えています。また、オーストラリアへの進出を経て、他の西洋圏の国々にもモスバーガーを広めていきたいです。
御社で働く魅力を教えてください。
これまで受けてきた研修には、学べることが多くありました。実際に店舗で数か月間勤務をして、具体的な業務内容について学んだり、どのように日本の店舗が運営されているのかを知ったりする機会があることはとても大きいです。会社のサービスの様々な面を見ることで、今後海外に展開していく上で意識するポイントや必要なスキルなどを認識することができました。
これから日本で働きたい留学生にメッセージをお願いします。
私が大学生だったころ、勉強の合間に仕事をすることはとても良い相乗効果を生んでくれました。仕事を通じてより実践的なことを学ぶことは、新鮮さを与えてくれましたし、大学での勉強のモチベーションにもなりました。日本で学ぶ留学生も、機会を見つけて実社会で働いてみると、様々な気づきがあると考えます。日本での就職活動は簡単ではないと思いますが、外国籍社員を必要としている企業は確実に増えています。自分のやりたいこと、挑戦したいことのビジョンを明確に持って頑張ってください。応援しています!
ありがとうございました!
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(インタビュー・記事:田村 一也、渡邉 絵理、村田 アンドリュー)